🎯 結論(先に要点)
令和7年度の記述式は3問(各20点・計60点)で、行政法1問・民法2問でした。
どの問題も「条文や判例のキーワード」を40字程度に入れられるかが勝負です。
この記事では、公式の正解例をもとに、答えの組み立て方を解説します。

実際の問題と正解例を見てみたいです。

正解例を分解すると、入れるべき言葉がはっきり見えてきますよ。
行政書士(2018年11月開業)。自身も行政書士試験を受験して合格しました。
問題と正解例は行政書士試験研究センターの公表資料、解説は条文と判例で確認しています。
この記事でわかること
- 令和7年度の記述式3問の問われ方と公式の正解例
- 正解例を「キーワード」に分解した答えの組み立て方
- 記述式で狙われる条文・判例
- 直前期の記述式の練習法
記述式は3問で60点あり、合否を大きく左右します。
ただし、採点の基準は公表されていません。
そこで、公式の正解例から「必ず入れるべき言葉」を読み取るのが一番確実な対策です。
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令和7年度の記述式3問(公式の正解例)
| 問題 | 科目 | テーマ | 公式の正解例 |
|---|---|---|---|
| 問題44 | 行政法 | 裁決の手続上の瑕疵と抗告訴訟 | 裁決固有の瑕疵に当たることから、Y市を被告として裁決取消訴訟を提起する。(36字) |
| 問題45 | 民法 | 夫婦の日常家事と表見代理 | 本件契約が日常家事に関する法律行為の範囲内に属すると信じるにつき正当理由がある場合。(42字) |
| 問題46 | 民法 | 事務管理 | Aは事務管理に基づき消火活動を継続しなければならず、Bに対し有益費の償還を請求できる。(43字) |
配点は1問20点で、どの問題も「40字程度」で書く形式でした。
出典は、行政書士試験研究センターの「令和7年度 行政書士試験問題の正解」です。
問題44(行政法):裁決取消訴訟
どんな問題だったか
Xの建築確認の申請が拒否され、Xは建築審査会に審査請求をしました。
建築審査会は請求を棄却しましたが、議事に加わった委員の一人が、除斥されるべき利害関係者でした。
この手続の瑕疵を主張するには、誰を被告に、どんな訴訟を起こすべきかが問われました。
正解例を分解する
| キーワード | 根拠 |
|---|---|
| 裁決固有の瑕疵 | 審査の手続の違法は、元の処分ではなく裁決そのものの瑕疵 |
| 裁決取消訴訟 | 裁決固有の瑕疵は、裁決の取消訴訟で主張する(原処分主義・行政事件訴訟法第10条第2項) |
| Y市を被告 | 裁決をした建築審査会が所属するY市が被告になる(同法第11条) |
原処分主義とは、元の処分の違法は処分の取消訴訟で争う、という考え方です。
裁決の取消訴訟では、裁決固有の瑕疵しか主張できません。
今回の瑕疵は審査の手続の中で起きたものなので、裁決固有の瑕疵に当たります。
被告は「建築審査会」ではなく、その所属する「Y市」と書く点も重要です。
原処分主義と被告適格は、行政事件訴訟法の対策でも整理しています。
問題45(民法):日常家事と表見代理
どんな問題だったか
Aの配偶者Bが、代理権がないのにAの代理人と称して、Aの高級腕時計をCに売りました。
判例が、民法110条の趣旨を類推してCを保護するのは、どんな場合かが問われました。
正解例を分解する
| キーワード | 根拠 |
|---|---|
| 日常家事に関する法律行為の範囲内 | 夫婦は日常の家事について互いに代理権を持つとされる(民法第761条に関する判例) |
| 属すると信じる | 相手方Cがそう信じたこと |
| 正当理由がある場合 | 信じたことに正当な理由があること |
判例は、日常家事の範囲を超えた行為に、民法110条をそのまま適用することはしませんでした。
夫婦の財産の独立を損なうおそれがあるからです。
そのかわり、相手方が日常家事の範囲内と信じたことに正当な理由があるときに限って、110条の趣旨を類推するとしました。
「日常家事の範囲内と信じる正当理由」という組み合わせが、得点のカギでした。
問題46(民法):事務管理
どんな問題だったか
Aは隣のBの家の小さな火事を見つけ、自分の消火器で消火を始めました。
消火活動を続けなければならない法的な根拠と、使った消火器の費用をどんな性質のものとして請求できるかが問われました。
正解例を分解する
| キーワード | 根拠 |
|---|---|
| 事務管理 | 義務がないのに他人のために事務を管理すること(民法第697条) |
| 消火活動を継続しなければならず | 事務管理を始めた人は、本人などが管理できるまで管理を続ける義務がある(民法第700条) |
| 有益費の償還を請求できる | 本人のために有益な費用を支出したときは、その償還を請求できる(民法第702条第1項) |
問題文には、火事はAとBの故意・過失によるものではないとありました。
AにはBの家の火を消す義務がないので、「事務管理」が根拠になります。
2つの問いに1文で答えるため、「継続義務」と「有益費」の両方を入れる必要がありました。
正解例から分かる記述式のコツ
| コツ | 令和7年度の例 |
|---|---|
| 問いの数だけ答えを入れる | 問題44は「瑕疵の性質・被告・訴訟の種類」、問題46は「根拠・費用の性質」 |
| 条文・判例の言葉をそのまま使う | 「裁決固有の瑕疵」「日常家事」「正当理由」「有益費」 |
| 主語と相手をはっきり書く | 「Y市を被告として」「Bに対し」 |
| 40字程度に収める | 正解例は36〜43字 |
問われていることが複数あるときは、すべてに答えないと点が伸びません。
問題文の「どのような」「誰を」「何を」に線を引いてから書き始めるのがおすすめです。
直前期の記述式の練習法
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | 過去の記述式の正解例を読み、キーワードを抜き出す |
| 2 | 択一式で出た条文・判例を、40字で説明する練習をする |
| 3 | 時間を計って、1問5〜10分で書き切る |
⚠️ 採点基準は非公表
記述式の採点基準や部分点の付け方は、公表されていません。
正解例のキーワードを落とさないことを、まず目標にしましょう。
記述式の勉強法全体は、行政書士の記述式対策で解説しています。
民法の出題傾向は、民法 令和7年度の分析にまとめています。
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よくある質問
Q1. 記述式は何問・何点ですか?
3問で、1問20点・合計60点です。
令和7年度は行政法1問・民法2問でした。
Q2. 正解例はどこで見られますか?
行政書士試験研究センターの「試験問題の正解」のページで公開されています。
Q3. 採点基準は公表されていますか?
公表されていません。
正解例のキーワードを入れることを目標にしましょう。
Q4. 字数はどのくらいで書けばいいですか?
「40字程度」と指定されます。
令和7年度の正解例は36〜43字でした。
Q5. 裁決の手続の違法は、どの訴訟で争いますか?
裁決固有の瑕疵として、裁決の取消訴訟で争います(原処分主義)。
まとめ:正解例のキーワードを40字に入れる
✅ この記事のポイント
- 令和7年度の記述式は行政法1問・民法2問(計60点)
- 問題44:裁決固有の瑕疵→Y市を被告に裁決取消訴訟
- 問題45:日常家事の範囲内と信じる正当理由
- 問題46:事務管理に基づく継続義務と有益費の償還
- 問いの数だけ答え、条文・判例の言葉をそのまま使う
記述式は、正解例のキーワードを知っているかどうかで点が大きく変わります。
直前期は、過去の正解例を使って「入れるべき言葉」を体に覚えさせましょう。
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