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行政書士試験の行政事件訴訟法対策|訴訟の種類・出訴期間・処分性を令和7年度問題で解説

行政書士試験の行政事件訴訟法対策|処分性・出訴期間・差止め 行政書士試験

🎯 結論(先に要点)

行政事件訴訟法は、令和7年度に5肢択一式で3問(12点)出ました。
問われたのは「処分性」「出訴期間」「差止めの訴え」です。
訴訟の種類と、取消訴訟の要件を表で整理するのが近道です。

受験生

受験生
行政事件訴訟法は、訴訟の種類が多くて混乱します。
判例もたくさんあって、どこまで覚えればいいですか?

行政書士

行政書士
まずは訴訟の種類と、取消訴訟の要件を表で固めましょう。
判例は「処分に当たるか」の結論を中心に覚えれば十分に戦えます。
令和7年度の実際の問題で確認しますね。
✍️ この記事を書いた人
行政書士(2018年11月開業)。自身も行政書士試験を受験して合格しました。
出題数と正解は公式の試験問題、内容は行政事件訴訟法の条文で確認しています。

この記事でわかること

  • 行政事件訴訟法の出題数(令和7年度の公式問題)
  • 訴訟の種類の全体像
  • 取消訴訟の6つの要件と出訴期間
  • 令和7年度 問題17〜19の選択肢ごとの正誤
  • 直前期の優先順位

行政事件訴訟法は、行政法の中でも出題が多い法律です。

 

ただし、問われる論点はかなり絞られています。

 

この記事では、公式の問題をもとに、得点に直結する部分を整理します。

 

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行政事件訴訟法は何問出る?(令和7年度)

令和7年度の公式問題で、行政事件訴訟法に関する出題を数えました。

 

問題 テーマ 公式の正解
問題17 抗告訴訟の対象(処分性の判例) 1
問題18 処分取消訴訟の出訴期間 5
問題19 処分差止めの訴え 3(イ・エ)

5肢択一式は1問4点なので、3問で12点です。

 

行政不服審査法も同じく3問出ており、行政救済の分野だけで6問24点になります。

 

✅ ここがポイント

行政事件訴訟法は、行政法の中でも毎年まとまった問題数が出る分野です。
捨てるのではなく、頻出論点に絞って確実に取りにいきましょう。

令和7年度の記述式3問の公式正解例:正解例をキーワードに分解した解説はこちら

訴訟の種類を表で整理する

行政事件訴訟法は、まず訴訟の種類を区別するところから始まります。

 

大きな区分 訴訟の種類 ひとことで
抗告訴訟 取消訴訟 処分や裁決の取消しを求める
抗告訴訟 無効等確認訴訟 処分が無効であることなどの確認を求める
抗告訴訟 不作為の違法確認訴訟 申請に応答しないことが違法だと確認を求める
抗告訴訟 義務付け訴訟 処分をするよう命じることを求める
抗告訴訟 差止め訴訟 処分をしないよう命じることを求める
当事者訴訟 — 公法上の法律関係についての訴え
民衆訴訟 — 自分の利益に関係なく、選挙人などとして起こす訴え
機関訴訟 — 国や地方公共団体の機関どうしの争い

試験の中心は、抗告訴訟、特に取消訴訟です。

 

義務付け訴訟には「申請型」と「非申請型」の区分があります。

 

一方、差止め訴訟にはこの区分がありません。

 

この違いは、令和7年度の問題19でも問われました。

 

取消訴訟の6つの要件

取消訴訟は、次の要件をすべて満たさないと、中身を判断されずに却下されます。

 

要件 内容
処分性 訴えの対象が「処分」に当たるか
原告適格 訴えを起こす法律上の利益があるか
訴えの利益 取り消す実益が今も残っているか
被告適格 正しい相手(原則として処分をした行政庁の所属する国や公共団体)か
出訴期間 期間内に訴えたか
管轄 正しい裁判所に訴えたか

このうち、特によく出るのが処分性と出訴期間です。

 

出訴期間(第14条)

取消訴訟の出訴期間は、第14条で決められています。

 

基準 期間 ただし書き
処分があったことを知った日から 6か月 正当な理由があれば延長あり
処分の日から 1年 正当な理由があれば延長あり

どちらの期間にも「正当な理由があるときは、この限りでない」というただし書きがあります。

 

審査請求をした場合は、裁決があったことを知った日などから数えます。

 

令和7年度 問題18の選択肢で確認

肢 内容の要点 判定
1 「処分の日から」の期間には、正当な理由のただし書きがない 誤り(ただし書きがある)
2 一部開示決定の取消訴訟では、開示文書が届いた日が基準日になる 誤り(通知書が届いた日)
3 出訴期間の定めは、無効等確認訴訟にも準用される 誤り(無効等確認訴訟に出訴期間はない)
4 審査請求をした人は、審査請求をした日が基準日になる 誤り(裁決を知った日などから数える)
5 告示で多数の人に一律に知らせる処分は、告示の日が基準日になる 妥当(正解)

肢3は、無効等確認訴訟に出訴期間の制限がないことを知っていれば切れます。

 

「いつでも争える」のが無効等確認訴訟の特徴です。

 

行政不服審査法(令和7年度は5肢択一3問)の対策:審査請求・再調査の請求・教示をまとめた記事はこちら

処分性(令和7年度 問題17)

処分性は、判例の結論を覚えているかどうかで勝負が決まる論点です。

 

問題17は「処分に当たるもの」を選ぶ問題で、公式の正解は1でした。

 

肢 対象 判例の結論
1 輸入禁制品に当たるとする税関長の通知 処分に当たる(正解)
2 交通反則金の納付の通告 処分に当たらない
3 水道料金を一律に値上げする条例の制定 処分に当たらない
4 登録免許税の還付通知を拒否する登記機関の通知 処分に当たる(肢は「当たらない」としていて誤り)
5 都市計画法に基づく工業地域の指定 処分に当たらない

「一般的・抽象的な効果しかないもの」は処分に当たらない、という考え方が基本です。

 

条例の制定や用途地域の指定は、この理由で処分性が否定されています。

 

義務付け訴訟の2つの型

義務付け訴訟は、申請型と非申請型で要件が違います。

 

型 どんな場面か 主な要件
非申請型 申請権のない人が、行政庁に処分をするよう求める 重大な損害のおそれがあり、他に適当な方法がないこと
申請型 申請や審査請求をしたのに、応答がない・拒否された 不作為の違法確認訴訟や取消訴訟などを一緒に起こすこと

申請型は、単独では起こせない点が特徴です。

 

「一緒に起こす訴え」とセットで覚えましょう。

 

非申請型の要件は、差止め訴訟の要件とよく似ています。

 

「重大な損害」という言葉が共通している点を押さえておくと、混同を防げます。

 

国家賠償法(令和7年度は5肢択一2問)の対策:1条・2条の要件と判例の結論はこちら

差止め訴訟と仮の救済(令和7年度 問題19)

差止め訴訟と、仮の差止めの要件は混同しやすいところです。

 

制度 主な要件
差止め訴訟 処分により「重大な損害」を生ずるおそれがある
仮の差止め 「償うことのできない損害」を避けるため緊急の必要がある・本案に理由がありそう
執行停止 処分の執行などにより「重大な損害」を避けるため緊急の必要がある

仮の差止めは、差止め訴訟を起こしたうえで申し立てる制度です。

 

問題19は、正しいものの組み合わせを選ぶ問題でした。

 

記述 内容の要点 判定
ア 差止め訴訟は「償うことのできない損害」を避ける緊急の必要があるときに限る 誤り(仮の差止めの要件)
イ 後で取消訴訟と執行停止をしても簡単には救済されない損害なら、差止めを起こせる(判例) 妥当
ウ 差止め訴訟も、義務付け訴訟と同じく申請型と非申請型に分かれる 誤り(区分はない)
エ 取消判決の第三者効の規定は、差止め訴訟には準用されていない 妥当
オ 仮の差止めは、差止め訴訟を起こす前でも申し立てられる 誤り(訴えの提起が前提)

正しいのはイとエで、公式の正解は3(イ・エ)でした。

 

直前期の優先順位

順番 やること
1 訴訟の種類の表と、取消訴訟の6つの要件を覚える
2 出訴期間と、執行停止・仮の義務付け・仮の差止めの要件を比べて覚える
3 処分性の判例を「当たる・当たらない」の結論だけ一覧で確認する
4 過去問で、原告適格と訴えの利益の判例を確認する

⚠️ 判例は「結論」から

処分性の判例は数が多く、理由まで全部覚えるのは直前期には大変です。
まずは「処分に当たる・当たらない」の結論だけを一覧で覚えましょう。

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よくある質問

Q1. 行政事件訴訟法は何問出ますか?

令和7年度は、5肢択一式で3問(問題17〜19)でした。

 

Q2. 取消訴訟の出訴期間は?

処分があったことを知った日から6か月、処分の日から1年です。

 

どちらも、正当な理由があれば例外があります。

 

Q3. 無効等確認訴訟に出訴期間はありますか?

ありません。

 

取消訴訟の出訴期間の規定は、無効等確認訴訟には準用されていません。

 

Q4. 差止め訴訟と仮の差止めの違いは?

差止め訴訟は「重大な損害」のおそれ、仮の差止めは「償うことのできない損害」を避ける緊急の必要が要件です。

 

仮の差止めは、差止め訴訟を起こしたうえで申し立てます。

 

Q5. 過去問はどこで見られますか?

行政書士試験研究センターの公式サイトで、試験問題と正解が公開されています。

 

まとめ:訴訟の種類・要件・判例の結論で12点を取る

✅ この記事のポイント

  • 令和7年度は5肢択一式で3問(12点)
  • 問われたのは処分性・出訴期間・差止め訴訟
  • 取消訴訟の6つの要件と出訴期間(6か月・1年)を押さえる
  • 差止めは「重大な損害」、仮の差止めは「償うことのできない損害」
  • 処分性の判例は結論から覚える

行政事件訴訟法は、整理さえできれば得点源になる分野です。

 

表で全体像をつかみ、過去問で判例の結論を確認しましょう。

 

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