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行政書士試験の民法|令和7年度9問の出題分野と正解・解き方(債権4問・相続0問)

行政書士試験の民法 令和7年度9問の出題分野と正解 行政書士試験

🎯 結論(先に要点)

令和7年度の民法は、5肢択一式で9問(36点)でした。
内訳は総則2問・物権2問・債権4問・親族1問で、相続は0問です。
条文の知識で解ける問題も多く、条文の数字と要件を正確に覚えることが得点につながります。

受験生

受験生
民法は範囲が広すぎて、どこに時間をかければいいか分かりません。
実際の試験ではどこから出ていますか?

行政書士

行政書士
令和7年度の9問を分野ごとに分けると、債権が一番多い4問でした。
公式の問題から、出題の傾向と解き方を確認しましょう。
✍️ この記事を書いた人
行政書士(2018年11月開業)。自身も行政書士試験を受験して合格しました。
出題と正解は公式の試験問題、解説は民法の条文で確認しています。

この記事でわかること

  • 令和7年度の民法9問のテーマと公式の正解
  • 分野ごとの出題数(総則・物権・債権・親族・相続)
  • 条文の知識で解けた問題の実例(問題27・32・35)
  • 直前期の民法の優先順位

民法は、行政法に次いで配点の大きい科目です。

 

5肢択一式の9問に加えて、記述式でも出題されます。

 

この記事では、令和7年度の公式問題から出題の傾向を整理します。

 

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令和7年度の民法9問(テーマと公式の正解)

問題 分野 テーマ 公式の正解
問題27 総則 行為能力 3
問題28 総則 代理 3
問題29 物権 即時取得 5
問題30 物権 売買代金の不払いと担保 5
問題31 債権 債権譲渡 2
問題32 債権 連帯債務 2
問題33 債権 消費貸借 3
問題34 債権 不当利得 4
問題35 親族 認知 3

5肢択一式は1問4点なので、9問で36点です。

 

民法は記述式の2問(問題45・46)でも問われるため、合計の配点はさらに大きくなります。

 

令和7年度の記述式3問の公式正解例:正解例をキーワードに分解した解説はこちら

分野ごとの出題数

分野 問題数 令和7年度のテーマ
総則 2問 行為能力・代理
物権 2問 即時取得・売買代金の不払いと担保
債権 4問 債権譲渡・連帯債務・消費貸借・不当利得
親族 1問 認知
相続 0問 —

令和7年度は、債権が9問中4問と最も多い分野でした。

 

一方、相続は択一式で出題がありませんでした。

 

ただし、年度によって分野の配分は変わるので、相続を捨ててよいわけではありません。

 

✅ ここがポイント

債権は、2020年4月施行の民法(債権法)改正で大きく変わった分野です。
古い教材のままだと、改正前のルールで覚えてしまう危険があります。

実例1:問題27(行為能力)=正解3

「誤っているもの」を選ぶ問題でした。

 

肢 内容の要点 判定
1 補助人が不当に同意しないとき、家庭裁判所は同意に代わる許可を与えられる 正しい
2 後見開始の審判をするとき、保佐・補助の開始の審判は取り消される 正しい
3 被保佐人は、遺産分割には保佐人の同意が不要だが、相続の承認・放棄には必要 誤り(遺産分割にも同意が必要)=正解
4 制限行為能力者が詐術を用いたときは、取り消すことができない 正しい
5 法定代理人などへの催告に期間内に確答がないときは、追認したものとみなす 正しい

被保佐人が保佐人の同意を必要とする行為は、民法第13条第1項に列挙されています。

 

その中に「相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること」があります。

 

遺産分割と相続の承認・放棄は、同じ号に並んでいる点がポイントでした。

 

実例2:問題32(連帯債務)=正解2

AとBがCから連帯して400万円を借りている(負担部分は200万円ずつ)という設定でした。

 

肢 内容の要点 判定
1 先に払ったBが事後の通知を怠り、後で払うAが事前の通知を怠った場合、Aは自分の弁済を有効とみなせる 誤り
2 Aが事前の通知をせずに払った場合、反対債権を持つBは、負担部分200万円の限度で相殺をもって対抗できる 妥当(正解)
3 Aが400万円の反対債権で相殺したときは、Aの負担部分200万円だけBのためにも効力を生じる 誤り(債権は全員のために消滅する)
4 CがAの債務を免除したら、BはAの負担部分200万円の限度で履行を拒める 誤り(免除は他の債務者に効力が及ばない)
5 Aのために時効が完成した後にBが400万円を払っても、BはAに求償できない 誤り(求償できる)

連帯債務は、2020年の改正で「一人に生じたことが他の人に影響するか」のルールが大きく変わりました。

 

現在は、免除や時効の完成は、原則として他の連帯債務者に影響しません。

 

一方、相殺の援用は、全員のために債権を消滅させます。

 

実例3:問題33(消費貸借)=正解3(イ・エ)

消費貸借は、2020年の改正で条文が大きく変わった契約の一つです。

 

記述 内容の要点 判定
ア 書面の消費貸借では、目的物を渡すまで貸主が解除でき、借主が損害賠償を請求できる 誤り(解除できるのは借主、損害賠償を請求できるのは貸主)
イ 準消費貸借で、旧契約の利息が利息制限法の上限を超える部分は、新契約でも無効 妥当
ウ 消費貸借は原則として利息付きで、無利息にするには特約が必要 誤り(特約がなければ利息を請求できない)
エ 契約の内容に合わない物を渡された借主は、利息の有無にかかわらず、その物の価額を返還できる 妥当
オ 返還時期の定めがなければ、貸主はいつでも返還を求められ、借主は直ちに遅滞となる 誤り(相当の期間を定めて催告する)

肢アは、主語を入れ替えて誤りにした典型的な選択肢です。

 

「誰が」解除でき、「誰が」損害賠償を請求できるかを、条文どおりに覚えておきましょう。

 

実例4:問題35(認知)=正解3

肢 内容の要点 判定
1 成年の子を認知するには、その子の承諾が必要 正しい
2 胎内にある子を認知するには、母の承諾が必要 正しい
3 認知は、認知の時から効力を生ずる 誤り(出生の時にさかのぼる)=正解
4 認知をした父や母は、その認知を取り消すことができない 正しい
5 認知の訴えは、父や母の死亡の日から3年を過ぎると起こせない 正しい

認知の効力は、出生の時にさかのぼります(民法第784条)。

 

「承諾が必要な場面」と「期間の数字」は、親族分野で狙われやすいところです。

 

直前期の民法の優先順位

順番 やること
1 債権総論(連帯債務・保証・債権譲渡)の改正後のルールを確認する
2 総則(行為能力・意思表示・代理・時効)の条文の要件を覚える
3 物権(即時取得・担保物権)の判例の結論を確認する
4 親族・相続の数字(期間・承諾が必要な場面)を表で覚える

⚠️ 記述式も民法から出る

令和7年度の記述式は、3問のうち2問(問題45・46)が民法でした。
択一式で覚えた要件や効果を、言葉で書けるようにしておくと記述式にもつながります。

民法全体の勉強法は、行政書士の民法勉強法で解説しています。

 

記述式の対策は、行政書士の記述式対策にまとめています。

 

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よくある質問

Q1. 民法は何問出ますか?

令和7年度は、5肢択一式で9問(問題27〜35)でした。

 

記述式でも2問出ています。

 

Q2. どの分野が一番多く出ましたか?

令和7年度は債権が4問と最も多く、相続は択一式で0問でした。

 

Q3. 被保佐人の遺産分割に保佐人の同意は必要ですか?

必要です。

 

民法第13条第1項で、相続の承認・放棄と並んで同意が必要な行為とされています。

 

Q4. 連帯債務者の一人への免除は、他の債務者に影響しますか?

2020年の改正後は、原則として影響しません。

 

Q5. 認知の効力はいつから生じますか?

出生の時にさかのぼって生じます。

 

まとめ:債権の改正後ルールと条文の数字で36点を狙う

✅ この記事のポイント

  • 令和7年度の民法は択一式9問(36点)+記述式2問
  • 内訳は総則2・物権2・債権4・親族1・相続0
  • 債権は2020年改正後のルールで覚える(免除・時効は相対効、相殺は全員のために消滅)
  • 被保佐人の遺産分割にも保佐人の同意が必要
  • 認知の効力は出生の時にさかのぼる

民法は範囲が広い科目ですが、実際に出るところには傾向があります。

 

直前期は、債権の改正ルールと条文の数字を中心に見直しましょう。

 

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