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行政書士試験の商法・会社法|令和7年度5問の出題と正解、捨てる前に取れる問題

行政書士試験の商法・会社法 令和7年度5問の出題と正解 行政書士試験

🎯 結論(先に要点)

令和7年度の商法・会社法は、5肢択一式で5問(20点)でした。
内訳は商法1問・会社法4問(設立・取締役会・監査役・株券)です。
どれも条文の知識で解ける問題で、頻出テーマに絞れば2〜3問は狙えます。

受験生

受験生
商法・会社法は範囲が広いので、捨てようか迷っています。
実際にはどんな問題が出ていますか?

行政書士

行政書士
全部を捨てる前に、実際の問題を見てください。
令和7年度は、条文の言葉を知っていれば解ける問題がいくつもありました。
✍️ この記事を書いた人
行政書士(2018年11月開業)。自身も行政書士試験を受験して合格しました。
出題と正解は公式の試験問題、解説は商法・会社法の条文で確認しています。

この記事でわかること

  • 令和7年度の商法・会社法5問のテーマと公式の正解
  • 条文で解けた問題の実例(取締役会・監査役・株券・交互計算)
  • 「みなす」と「推定」など、言葉の入れ替えのひっかけ
  • 直前期に絞るべき頻出テーマ

商法・会社法は、範囲の広さに比べて配点が少ない科目です。

 

そのため「捨てる」という判断をする人もいます。

 

ただ、実際の問題には、条文を知っていれば短時間で解けるものが含まれています。

 

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令和7年度の商法・会社法(テーマと公式の正解)

問題 法律 テーマ 公式の正解
問題36 商法 交互計算 1
問題37 会社法 発起人(設立) 5
問題38 会社法 取締役会 5
問題39 会社法 監査役・監査役会 4
問題40 会社法 株券 3(イ・ウ)

5肢択一式は1問4点なので、5問で20点です。

 

会社法は、設立・機関・株式という3つの柱から出題されました。

 

実例1:問題38(取締役会)=正解5

「誤っているもの」を選ぶ問題でした。

 

肢 内容の要点 判定
1 社債の募集の重要事項は、取締役に決定を委任できない 正しい
2 競業取引をした取締役は、取引後に取締役会へ報告する 正しい
3 取締役会を招集する取締役を、定款や取締役会で定めることができる 正しい
4 特別の利害関係がある取締役は、議決に加われない 正しい
5 議事録に異議をとどめなかった取締役は、決議に賛成したものと「みなす」 誤り(賛成したものと「推定」する)=正解

「みなす」と「推定する」は、法律ではまったく意味が違います。

 

「推定」は反対の証明ができますが、「みなす」はできません。

 

この違いを知っていれば、肢5はすぐに誤りと分かります。

 

実例2:問題39(監査役・監査役会)=正解4

肢 内容の要点 判定
1 会計監査人設置会社(委員会型を除く)は、監査役を置かなければならない 正しい
2 監査役は取締役会に出席し、必要なら意見を述べなければならない 正しい
3 非公開会社(一定の会社を除く)は、監査の範囲を会計に限る定款の定めができる 正しい
4 常勤の監査役は、株主総会の決議で選任する 誤り(監査役会が選定する)=正解
5 監査役全員に通知したときは、監査役会への報告を省略できる 正しい

常勤の監査役を決めるのは、株主総会ではなく監査役会です。

 

「誰が決めるか」の主語の入れ替えは、会社法の典型的なひっかけです。

 

実例3:問題40(株券)=正解3(イ・ウ)

記述 内容の要点 判定
ア 株券発行会社の株式譲渡は、株主名簿に記載しないと第三者にも対抗できない 誤り(第三者への対抗は株券の占有)
イ 自己株式の処分による譲渡は、株券を交付しなくても効力を生じる 正しい
ウ 譲渡制限の定めがあるときは、株券にその旨を記載しなければならない 正しい
エ 株券不所持の申出で提出された株券は、提出の時に無効になる 誤り(株主名簿に記載した時に無効)
オ 株券を失くした人は、公示催告の除権決定で株券を無効にできる 誤り(株券喪失登録の制度による)

株券発行会社では、会社以外の第三者への対抗要件は株券の占有です。

 

株主名簿の記載は、会社に対する対抗要件にとどまります。

 

実例4:問題36(交互計算)=正解1

商法の問題は、交互計算がテーマでした。

 

肢 内容の要点 判定
1 交互計算は商人間でだけでき、商人でない者とはできない 誤り(商人と商人でない者の間でもできる)=正解
2 相殺の期間を定めなかったときは、6か月とする 正しい
3 計算書を承認したら、錯誤・脱漏の場合を除き異議を述べられない 正しい
4 残額には、計算の閉鎖の日以後の法定利息を請求できる 正しい
5 各当事者は、いつでも交互計算を解除できる 正しい

交互計算は、商法第529条で「商人間又は商人と商人でない者との間」と定められています。

 

「6か月」という数字も、条文そのままの出題でした。

 

実例5:問題37(発起人)=正解5

正しいものを選ぶ問題で、正解は「募集設立では、払込みの期日などの最も遅い日以後、遅滞なく創立総会を招集する」でした。

 

誤りの肢には、定款に書いていない特別の利益を後から決められる、というものがありました。

 

発起人の報酬や特別の利益は、定款に記載しなければ効力を生じません。

 

会社法で覚える数字の一覧(条文)

会社法の問題は、数字を入れ替えて誤りにしてくることもあります。

 

場面 数字 条文
取締役会設置会社の取締役の人数 3人以上 第331条第5項
取締役の任期 原則2年 第332条第1項
監査役の任期 4年 第336条第1項
会計監査人の任期 1年 第338条第1項
監査役会設置会社の監査役 3人以上で、半数以上は社外監査役 第335条第3項
株主総会の普通決議 議決権の過半数の株主が出席し、出席株主の議決権の過半数 第309条第1項
株主総会の特別決議 議決権の過半数の株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上 第309条第2項

任期は、取締役2年・監査役4年・会計監査人1年と、並べて覚えると混乱しません。

 

いずれも定款で変えられる場合があるので、原則の数字として押さえておきましょう。

 

直前期に絞るべき頻出テーマ

テーマ 押さえること
設立 発起設立と募集設立の違い、定款に書かないと効力がない事項
機関 取締役会・監査役の権限、「誰が決めるか」
株式 株券発行会社の対抗要件、譲渡制限
商法総則・商行為 交互計算・商事留置権などの条文の数字

⚠️ 全部捨てるのはもったいない

商法・会社法は、深追いすると時間がいくらあっても足りません。
ただ、令和7年度のように条文の言葉だけで解ける問題も出ます。
頻出テーマの条文だけは、直前期に目を通しておきましょう。

捨てる・捨てないの考え方は、商法・会社法は捨てる?で解説しています。

 

ほかの科目の令和7年度の分析は、民法と憲法の記事にまとめています。

 

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よくある質問

Q1. 商法・会社法は何問出ますか?

令和7年度は、5肢択一式で5問(問題36〜40)でした。

 

商法1問・会社法4問です。

 

Q2. 商法・会社法は捨ててもいいですか?

全部を捨てるのはおすすめしません。

 

条文の知識だけで解ける問題も出るので、頻出テーマに絞って対策しましょう。

 

Q3. 取締役会の議事録に異議をとどめなかった取締役はどうなりますか?

決議に賛成したものと推定されます(会社法第369条第5項)。

 

Q4. 常勤の監査役は誰が決めますか?

監査役会が選定します(会社法第390条第3項)。

 

Q5. 交互計算は商人同士でしかできませんか?

いいえ。

 

商人と商人でない者との間でもできます(商法第529条)。

 

まとめ:条文の「主語」と「言葉」で取れる問題を拾う

✅ この記事のポイント

  • 令和7年度は商法1問・会社法4問(20点)
  • 議事録に異議をとどめない取締役は「推定」(みなすではない)
  • 常勤の監査役は監査役会が選定する
  • 株券発行会社の第三者対抗要件は株券の占有
  • 交互計算は商人と商人でない者の間でもできる

商法・会社法は、条文の主語と言葉を正確に覚えれば拾える問題があります。

 

直前期は、頻出テーマの条文に絞って確認しましょう。

 

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