🎯 結論(先に要点)
多肢選択式は3問・24点です(1問8点、空欄1つ2点)。
文章の空欄ア〜エに入る語句を、20個の選択肢から選びます。
空欄ごとに点が入るので、全部わからなくても部分点が取れます。

どう解けば点が安定しますか?直前期に何をすればいいですか?

全部を当てにいくより、確実に取れる空欄から埋めるのがコツです。
公式の問題で、形式と解き方を確認しましょう。
行政書士(2018年11月開業)。自身も行政書士試験を受験して合格しました。
配点と出題形式は、行政書士試験研究センターの公式資料で確認しています。
この記事でわかること
- 多肢選択式の配点と出題形式(公式資料)
- 令和7年度に実際に出た3問のテーマ
- 部分点を積み上げる解き方の手順
- 試験直前期にやるべき対策
- 合格点180点の中での多肢選択式の位置づけ
多肢選択式は、行政書士試験の中で見落とされやすい出題形式です。
ただし24点分あり、合否を分けることがあります。
この記事では、公式の問題をもとに形式と解き方を整理します。
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多肢選択式とは(配点と形式)
まず、公式の配点を確認します。
| 区分 | 形式 | 出題数 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 法令等 | 5肢択一式 | 40問 | 160点 |
| 法令等 | 多肢選択式 | 3問 | 24点 |
| 法令等 | 記述式 | 3問 | 60点 |
| 基礎知識 | 5肢択一式 | 14問 | 56点 |
出典は、行政書士試験研究センターの「令和7年度行政書士試験合否判定基準」です。
1問8点、空欄1つにつき2点
多肢選択式は、1問につき8点です。
1問の中に空欄がア〜エの4つあり、空欄1つにつき2点が入ります。
つまり、4つのうち3つ当たれば6点、2つなら4点になります。
✅ ここがポイント
多肢選択式は「全部当たらないと0点」ではありません。
空欄ごとに2点ずつ積み上がるので、分かる空欄を確実に取ることが大切です。
20個の選択肢から4つを選ぶ
問題文は、判決の一節や条文の説明などの文章です。
その中の空欄ア〜エに入る語句を、枠内の20個の選択肢から選びます。
5肢択一式と違い、選択肢の数が多いのが特徴です。
令和7年度に出た3問
令和7年度の多肢選択式は、問題41〜問題43でした。
公式に公開されている問題から、テーマを整理します。
| 問題 | 文章のテーマ |
|---|---|
| 問題41 | 憲法13条と、自己の意思に反して身体への侵襲を受けない自由に関する文章 |
| 問題42 | 条例が国の法令に違反するかどうかの判断についての、最高裁判所判決の一節 |
| 問題43 | 在外邦人国民審査権訴訟についての文章 |
どれも、判例や重要な論点の文章をそのまま読ませる形でした。
判決文の言い回しに慣れているかどうかで、解きやすさが変わります。
令和7年度の問題と正解は、行政書士試験研究センターの公式サイトで公開されています。
地方自治法(令和7年度は5肢択一3問)の対策:頻出5分野と直接請求の数字をまとめた記事はこちら
部分点を積み上げる解き方
多肢選択式は、解く順番を決めておくと点が安定します。
手順1:選択肢20個を先に眺める
最初に、枠内の20個の選択肢をざっと見ます。
どんな語句が並んでいるかで、文章のテーマの見当がつきます。
手順2:確実に分かる空欄から埋める
文章を読み、自信のある空欄から先に埋めます。
ア〜エの順番にこだわる必要はありません。
1つ決まると、残りの選択肢が絞られて他の空欄も解きやすくなります。
手順3:品詞と前後のつながりで絞る
分からない空欄は、前後の文とのつながりで考えます。
名詞が入るのか、動詞が入るのかでも候補は減ります。
同じ選択肢を2つの空欄に使うことはないかも、確かめましょう。
手順4:時間をかけすぎない
多肢選択式は1問8点で、5肢択一式2問分の配点です。
ただし、1つの空欄に悩みすぎると、記述式の時間が削られます。
時間配分の考え方は、行政書士試験の時間配分で解説しています。
令和7年度の民法9問の分析:出題分野(債権4問・相続0問)と正解・解き方はこちら
実例:令和7年度 問題42を解いてみる
ここでは、公式の問題42を使って解き方を確認します。
問題文は、最高裁判所の判決(最大判昭和50年9月10日)の一節です。
条例が国の法令に違反するかどうかの判断基準を示した判決です。
問題文の冒頭
条例が国の法令に違反するかどうかは、両者の(ア)と規定文言を対比するのみでなく、それぞれの趣旨、(イ)、内容及び効果を比較し、両者の間に(ウ)があるかどうかによってこれを決しなければならない。
出典:令和7年度行政書士試験 問題42(最大判昭和50年9月10日)
選択肢は20個あり、「対象事項」「目的」「矛盾抵触」「地方の実情」などが並んでいます。
ポイント1:同じ記号が何度も出る空欄から考える
この問題では、空欄イが文章中に3回出てきます。
空欄ウも2回出てきます。
何度も出る空欄は、すべての場所に自然に当てはまる語でなければいけません。
そのため、候補を一気に絞れます。
イは「趣旨、(イ)、内容及び効果」「別の(イ)に基づく規律」「同一(イ)に出たもの」の3か所です。
3か所すべてに入るのは「目的」です。
ポイント2:文の結論から考える
ウは「両者の間に(ウ)があるかどうか」で、違反かどうかを決める言葉です。
後半にも「なんらの(ウ)はなく」とあります。
条例と法令がぶつかるかどうかを表す語として、「矛盾抵触」が入ります。
ポイント3:残りは前後の言葉とのつながりで決める
アは「両者の(ア)と規定文言を対比する」の部分です。
何について定めているかを比べる、という意味から「対象事項」が入ります。
エは「普通地方公共団体において、その(エ)に応じて」の部分です。
地方ごとの事情を表す「地方の実情」が入ります。
✅ 公式の正解(令和7年度 問題42)
ア=3(対象事項)/イ=6(目的)/ウ=19(矛盾抵触)/エ=16(地方の実情)
出典:行政書士試験研究センター「令和7年度 行政書士試験問題の正解」
この判決は、行政法や地方自治の学習で必ず出てくる重要判例です。
結論とキーワードを知っていれば、多肢選択式でも短時間で解けます。
実例:問題43は「用語の違い」が問われた
問題43は、在外邦人国民審査権訴訟(最大判令和4年5月25日)についての文章でした。
選択肢には「却下すべきもの」と「棄却すべきもの」が並んでいました。
どちらも訴えを認めない結論ですが、意味が違います。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 却下 | 訴えそのものが要件を欠いていて、中身を判断せずに退けること |
| 棄却 | 訴えは適法だが、請求に理由がないとして退けること |
問題文には「請求は理由がなく、(イ)である」とありました。
「理由がない」とあるので、正解は「棄却すべきもの」です。
公式の正解も、イ=11(棄却すべきもの)でした。
💡 多肢選択式は「似た用語」を並べてくる
多肢選択式では、意味の近い用語が選択肢に並ぶことがあります。
択一式の学習で出てきた用語の違いを、一言で説明できるようにしておきましょう。
独学でも対策できる?
多肢選択式の対策は、独学でも十分に可能です。
過去の問題と正解は、試験研究センターの公式サイトで公開されているからです。
ただし、判例の言い回しを自分で集めて整理するのは時間がかかります。
講座のテキストや答練は、重要判例のキーワードがまとまっている点が便利です。
独学と講座の比べ方は、行政書士の独学完全ガイドも参考にしてください。
直前期にやるべき対策
11月8日の試験まで、残された時間で効くのは次の3つです。
| 対策 | やること |
|---|---|
| 過去問の多肢選択式を解く | 公式に公開されている過去の問題41〜43を、時間を計って解く |
| 判例の言い回しに慣れる | 憲法・行政法の重要判例の結論と、キーワードになる語句を確認する |
| 択一式の復習とつなげる | 択一式で出た論点が、多肢選択式の文章に出てくることを意識する |
多肢選択式の文章は、憲法や行政法の重要判例から出ることが多い形式です。
憲法は行政書士の憲法勉強法、行政法は行政書士の行政法勉強法で、判例の押さえ方を解説しています。
⚠️ やりすぎに注意
多肢選択式だけの対策に時間をかけすぎるのはおすすめしません。
配点は300点中24点です。
5肢択一式の行政法・民法の得点を固めることが、合格への近道です。
合格点180点の中での位置づけ
行政書士試験の合格には、3つの基準をすべて満たす必要があります。
📌 合格基準(令和7年度)
- 法令等が122点以上
- 基礎知識が24点以上
- 全体で180点以上
多肢選択式の24点は、法令等の122点にも全体の180点にも含まれます。
例えば3問で空欄8つ当たれば16点です。
この16点が、記述式の点数が読めないときの支えになります。
自分の点数で合格圏かどうかは、合格点・足切り判定シミュレーターで確かめられます。
試験当日の夜は、解答速報と自己採点のやり方を参考にしてください。
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合格特典つきの講座で2027年を狙う
アガルートの行政書士講座には、合格すると「受講料の全額返金」か「お祝い金5万円」のどちらかを選べる合格特典があります。
対象はカリキュラム(フル)で、合格体験記の提出などの条件があります。
よくある質問
Q1. 多肢選択式は何点満点ですか?
3問で24点です。
1問8点で、空欄1つにつき2点です。
Q2. 部分点はありますか?
あります。
空欄ア〜エのそれぞれに2点が入るので、当たった空欄の分だけ得点になります。
Q3. 選択肢はいくつありますか?
1問につき、枠内に1〜20の20個の選択肢があります。
Q4. 何の科目から出ますか?
令和7年度は、憲法13条、条例と法令の関係についての判決、在外邦人国民審査権訴訟がテーマでした。
Q5. 記述式と多肢選択式はどちらを優先すべきですか?
配点は記述式が60点、多肢選択式が24点です。
ただし、どちらも択一式で学んだ知識が土台になります。
まとめ:多肢選択式は空欄ごとに2点を積み上げる
✅ この記事のポイント
- 多肢選択式は3問24点(1問8点・空欄1つ2点)
- 20個の選択肢から、空欄ア〜エに入る語句を選ぶ
- 確実に分かる空欄から埋めて、部分点を積み上げる
- 直前期は過去問と重要判例の言い回しで対策する
- やりすぎず、択一式の得点固めを優先する
多肢選択式は、全部当てる必要のない形式です。
取れる空欄を確実に取り、残りの時間を記述式と見直しに回しましょう。
記述式の対策は、行政書士の記述式対策にまとめています。
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